蕨

万歳!ここは愛の道の蕨のレビュー・感想・評価

万歳!ここは愛の道(2019年製作の映画)
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ジム・ジャームッシュの映画を観てから、小細工をしていない日常の記録こそが究極の映画なんだと気付かされたのだけれど、本当に究極でしたね。だってこれは劇映画ではなく、セルフドキュメンタリーだから。頭の中で考えてしまっている時点で、“突拍子のないものまがい”なんて、どれも勝てないなと思った。昨日観た夢を映像化した方が、どんな人工的なクリエーションより面白いみたいに。
リアルだからなんだけど、リアルすぎて終始苦しかった。と同時に映画の世界と自分のいる世界がこれだけ調和されるのは初めての感覚で、心地の良い違和感を覚えました。
また、リアルだからこそ(別れているけれど)恋人に抱くなんとも言えない特別な安心感が映像全てに凝縮されていた。嫌でも自分事にさせられてしまうし、随分前から2人を知っていたかのような愛情を映画で抱くのは初めてです。本日に観てよかった。 
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