自分は愛だと思ってるものが、本当は自己愛とかやりたいだけとか醜いものばかりで構成されてるんじゃないか。
そういう不安を抱いたことがある。
だけど、他人と答え合わせなんかできないし、そもそもそれをどう共有するのかもわからない。
この映画は、それを共有させられてしまう映画である。
そこに問いかけもメッセージ性も全くない。
ただ、ある人の、多分本人も納得いってない、"愛の道"を見せられただけ。
トークショーで、二宮監督が「誰もが羨ましいと思う映画だ」と言っていた。
本来個人的なものである"愛の道"が共有され、誰かがそれについて考える、その機会を僕も羨ましいと思った。