儚く美しい世界だった。
いつか壊れる。
そう分かっていながらも、
互いの凹みを補い合う。
« ごめんね。»
さきちゃんと出会えたことに、ごめんね。
作品を観終わえた後に、この想いが胸をつらぬく。
この『ごめんね』は、『有難う』と同義語で同じ熱量のものとして胸をつらぬいていった。
«私、賢いところあるからね»
作中でさきが何度も言う台詞。
よしくんは、さきを褒めずに自分の自尊心だけを満たそうとするから、さきにこんなこと言わせてる。
よしくんは自分のかっこいいところだけを見せようとして、もはやさきを1番に思いやれなくなってる。
そんな地獄も苦しみも、すべて、美しいとすら思った。
さきがその地獄すら愛すから、儚く愛おしい世界だと思った。
最後の最後、部屋から舞台へのシーンの切り替わりは秀逸で青天の霹靂でした。
こんな夢中になって映画観たの久しぶり。