ドラマ版にハマっていて、映画は観るか迷ったけど、東くんのラップが気になって。それにしても、上映館少なくないか?すべての中高生に見てほしいくらい良作なのに、アナ雪に押されてか、1日一回とか、上映回数も少ないし。
あの、華やかなアイドルの中でも、ダントツに美形(だと私は思ってる)の佐藤勝利が、クラスでは空気のような隠キャを演じるという有り得ない設定なのに、ストンとふに落ちるのは脚本の妙?役者の上手さ?創楽が「憧れ」に出会い、それを守りたいのに行動に移せないモヤモヤや焦りが伝わる。
実は、ああいう不条理に直面するのはブラック校則がはびこる学校だけじゃないんだよ。大人になったって、社会の不条理に憤り、でもどうにもならないと諦めてしまう人がいたり、それでも現状をより良いものにするために立ち向かって行く人もいる。それは壁の落書きにも現れている。君はどうする?ってことを考えさせてくれる。
そして、それにもし立ち向かうことになったら、やっぱり一人より仲間がいた方がいいに決まってる。その意味で、髙橋海人演じる中弥は、力が抜けてるけど、本質をわかっていて、ここぞというときに背中を押してないようで押してくれてる絶妙な存在感。この中弥、本当にいい奴で、クラスに一人こういう人がいたらいいな~と思ってしまう。
ドラマではその他のメンバーについてもう少し掘り下げているけど、映画の方は創楽と中弥の家族の描写があり、キャラクター設定により説得力が増した感じ。このキャラのこの思考に、この家族ありって言うのがわかって嬉しかった。
東のラップシーンと、創楽のスピーチのシーンは、自分の想いを一生懸命伝えようとする二人に胸熱。それにしても、学校に立ち向かうモチベーションが、好きな子を守るためっていうのは、まあ、ガクッてきたけど、それも青春映画の醍醐味か。
エンディングの主題歌「麒麟の子」をききながら、ああ、やっぱりこれは学校を舞台にした社会派ドラマなのかもしれないな~と思った。ちょっと、みんなに観てもらいたいな。