ななせ

ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバーのななせのレビュー・感想・評価

4.0
161分という長さが気にならないほど素晴らしい追悼映画でした。涙腺がぶっ壊れたかのように泣き続けてしまいました。

いつもは音楽とともに現れテンションを上げてくれるMARVELのロゴですが、今回は静寂の中、彼の映像と共に…黙祷の時間となりました。ブラックパンサーを演じたチャドウィック・ボーズマンが亡くなったことにより、ワカンダ国内でも現実でも悲しみに包まれました。

国王であり、ヒーローであり、そして兄でもあるティ・チャラの死を乗り越えられていない妹シュリ。傷が癒えない中、迫る海の帝国タロカンの脅威。物語が進むにつれ、押し寄せる喪失、悲しみ、怒りといった感情の波、そしてまだ若く未熟な彼女に迫られる選択。中盤、彼女の行き先に不安を抱きましたが、葛藤しながらも立ち上がり、一歩踏み出す姿にワカンダの未来が見えました。

個人的には嬉しいあの人の再出演、オコエやエムバクといった周りの大人がみんな最高でした…どうかシュリちゃんをこれからも支えてくれ…

161分と聞くと長く感じますが、彼女を通してこれだけの時間をかけてエンドロールを迎えたとき、私たちもまた彼の死を受け入れ、心の整理が出来たように感じました。
ななせ

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