人は「こうあるべき」とつい思いがちで、「あなたの為に」とか「こんなハズじゃなかった」とか主観で周りを見ているうちに、いつの間にか目的さえ分からなくなってしまいやすいもの。
「ビースト・オブ・ノーネーション」でも描かれていたように、内戦で親を失った子はゲリラ組織などに編入され兵士になることが多く、ルースもきっとそんな生い立ちから救われアメリカの里親の元で優等生として育つ。
でも彼はいつも周りの大人たちの望むように生きてきただけで、そこから少しでも道を外れないようにと生きてくる中で、心の中のぽっかり空いた穴に気づいてしまったんじゃ無いだろうか?
そして里親夫婦や教師もそれぞれの問題を抱えている中に、そんなルースを「当て嵌めよう」としているうち、彼の闇に引き込まれてしまう。
この映画にはスッキリとした結果を求めないで、自分ならどの役になりそうかと想像しながら見るのも面白いかもしれないです。