ヴレア

アラビアンナイト 三千年の願いのヴレアのレビュー・感想・評価

3.9
予告編等一切観ていない状態で鑑賞。
これはなかなか予想不能で面白い映画だった。

一言で物語を説明するなら、ランプを擦ると魔人が出て来て3つの願いを叶えてくれるというあのお馴染みの話がベースとなっている。

斬新に感じられたのは、普通ならどんな願いを叶えるかに注目が集まりがちだが、本作の焦点はそこではなく、魔人が語る数々の"物語"によって興味を引きつけて行くという展開にあるだろう。
主人公がどんな願いを叶えるのか?というのはもはやどうでも良く、願いを叶えたらどうなるのか?もしくは願いを放棄したらどうなるのか?色んな角度で考察するような深い話となっていた。
魔人を呼び出した主人公が物語論を語る学者だったというのが最大のポイントで、そこがかなり哲学的な問題を問いかける事に起因している。
特に主人公と魔人が願い事について真剣に腹を割って話すという光景だけで、なんとも面白い構図に映るのだった。
ヴレア

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