これも点数がつけづらい映画。でも満点にします。
ラッパーの小林勝行さんのモノローグ映画なので、これといった映画的なイベントは起こらないんです。彼の日常にカメラは寄り添うので。泣くことも、笑うことも、つまんなそうにする事も、楽しそうにする事も、怒ることも、物語に合わせて配置するなんてしません。日常の脈絡のなさに合わせて編集していきます。
彼の人生が完全に、映画的に救われる事はありません。私達と同じように。その逆もまた然り。ハッピーエンドもバットエンドも無いけど生きている限り続ける事は出来る。そんな小さいけれど確実に存在している希望を感じることができました。