かれえ

hisのかれえのレビュー・感想・評価

his(2020年製作の映画)
4.8
初めは長ったらしい感想を書いていたんだけど
まとめきれないのでこれだけ


迅が読んでいた『審判』は、きっと何度も何度も読んだ本なんだと思う

中盤で出てきた時の読み方が既に読んだことある本の読み方だったし

迅は渚に影響されて読書を始めたって言ってたけど、『審判』も渚に勧められて読んだ本なのかもしれない

もしかしたら渚にもらった本なのかな?
迅が考え事をしたり、自分と向き合いたくなった時に読む本なんだろうなぁって思った


追記(スコアを4.2から4.7に変更)

ポスターの「好きだけではどうしようもない」ってコピー
初めは迅と渚が互いのことを好きなだけでは…って意味かと思ったけど
もしかして、迅が渚のことを、空のことを、渚が迅のことを、空のことを、渚がレナのことを、レナが渚のことを、空のことを、そして仕事を「好きだけではどうしようもない」ってことかなってちょっと思った


さらに追記(スコア4.7から4.8へ変更)
本作はよくチョコレートドーナツと比較されているが
『彼らが本気で編むときは』とも似ていると思った
血縁の女児を引き取るという点ではむしろ前者よりも共通点があると言えると思う

しかし、『彼らが本気で編むときは』は小学生の女の子に、自分の幸せか母親の幸せのどちらかを選ばせ、我慢させるような最悪な結末であった。
映画としては非常に良質だが、私個人の意見としてはもう二度と見たくないと感じた。
登場人物が不幸になるクィア(LGBT関連)映画ははもうたくさんだ。辛いのは現実だけで良いんだ。

(どこぞのJKのようにある日突然現れた美青年に一目惚れされるような突飛な(大人が見たら笑ってしまうような)ストーリーのゲイやレズビアンなどのための恋愛映画がそろそろあっても良いのでは、、、など考える)

そんな中、本作はクィア(LGBT関連)映画としての問題提起性を持ちつつも最終的には優しさや愛などに触れ、登場人物たちが成長し互いを受け入れ合うことを勝ち取る素晴らしい映画だと思った。
かれえ

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