シネクスー面白映画発掘人

シン・ウルトラマンのシネクスー面白映画発掘人のレビュー・感想・評価

シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)
3.0

#そんなに人間が好きになったのかウルトラマン

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巨大不明生物が次々と現れることが日常となり、
限界を迎えた日本が設立した禍特対。
新たに配属された浅見が突如現れた
銀色の巨人をまとめた報告書には…
【ウルトラマン(仮称)、正体不明】
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【あなたのウルトラマンとの思い出は?】
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子どもの頃、ヒーローとして好きだった人も多いのでは?
(今も…って人も少なくない?)

私も夏休みよく観てて
タロウと並んでよく再放送されていた印象。
(平成版はティガくらいしか記憶ない…)

初めてのゲームも#SFC のウルトラマンで
基本格ゲーなのに、ラスボスはご存知の通りの展開で
シューティングに切り替わるというのが斬新だった(笑)
(本作まずは誰が#毒蝮三太夫 にあたるかを探してしまった(笑)

そんな思い出もありつつ基本情報しかない私でも盛り上がれたので、
ファンなんて冒頭からテンション爆上がりだったと思うんですが、
基本的なストーリー展開は、
忙しい人のためのウルトラマン(笑)
予備知識なくても楽しめる感じ。
(勿論、誕生・最後を大まかにでも知ってると楽しめる要素多め)




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【好き勝手やった作品】
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本作も#シンエヴァ #シンゴジラ でお馴染みの#庵野秀明。
冒頭から盛り上がったのはウルトラマンファンだけではないはず!

#庵野秀明展 も行ったんですが
大学時代の作品にウルトラマンの作品が流れてて…
#アオノホノオ とか読んでも本当にウルトマラン好きで、
監督が作った半分趣味みたいな、
1人の男の夢が叶った瞬間を見れる映画。

なので、
カラータイマー、ファスナー、目の穴
みたいな後付けされた要素とかを全部取っ払って、
懐かしの怪獣たちを出して、
それで大事なメッセージは落とさないように2時間余りのフィルムにぶち込む
ってことで、ホント好き勝手やった作品だなー
という感じ(笑)

先日観た#サムライミ の死霊のストレンジも
相当好き勝手やってましたが、
こちらも負けてない感じ(笑)


キャストも豪華なのに
さっさと長いセリフ読み切って、ウルトラマン出してくれ!
みたいな庵野の想いがバチバチ伝わってきました(笑)
この思いを字面でも、とパンフ買ったんですが
綺麗に庵野のコメントはなく…(笑)
クリエイターズブックは売切だったけど、そちらにまとめたのか。。
(代わりに買い損ねてた#ワンダビジョン のパンフ入手)

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【変わらない大人向け庵野テイスト】
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肝心の本編。
クセはありながらも、メッセージ性もわかりやすいし、
2時間以上あるけどアッという間な映画って感じ。


驚きだったのが思ったほどエヴァじゃなかった点。
本作も結局エヴァになるんだろ
と思ってたが
それよりもきれいにオリジナルなぞった感じ。

まぁそれでも主人公#斎藤工 の名はシンジだし、
#長澤まさみ はミサトさんとアスカを足して割ったような性格してたけど(笑)

ただ#早見あかり も#有岡大貴 もわりと良い味出ていたし、
#真犯人フラグ な#西島英俊 #田中哲司 もバランス良かった。
#米津玄師 のエンディングも世界観あったし。

あと思ったよりスムーズに公開まで行けたのもエヴァっぽくない(笑)

って考えるとうまく舵とっていたともとれるし
庵野のちゃんとやりきったの?とも思ったり。


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ただ庵野テイストバリバリの大人向けって点は相変わらず。

懐かしの怪獣が色々出てきてたのは
一度通った人狙いな気もするし
最も有名かつ何度もでてくるあのポップな怪獣
が出てこないのも大人向けな感じ。
(そもそも奴が出てきたらこの結末にはならんだろうし。。)

#山本耕司 演じるキャラは皆ハマる気がするけど
決着の付け方が他と異なるのは確実に人間模様を描いてる。
子ども向けのウルトラマンを大人向けに消化して
セブンみたいな仕上がりにしてる点は
この映画の見どころですね。

一方で#ブルトン とか#ジャミラ も見てみたかったけど(笑)


ただ庵野の卒業制作的側面が強いのでクセは強め。
iPhoneで撮った正面からの画角(アイツの目線?)とか、
庵野展まんまの、あの回転しながら攻撃するやつとか。
セクハラ描写とか結末の絞め方も#トップをねらえ! 的な
何でも入れこむスタイルで好き嫌いが分かれるのかもしれない。

ファンが楽しめる要素も多い反面、
展開・テイスト気に入らないって人も少なくないのかも。
庵野が受け入れられないなんて人は観に行かないと思ってたけど、
賛否両論多かったのは意外だった。


個人的にはこの好き勝手感にはかなりはまり込めたし、
まさに「空想と浪漫。そして友情」、
今年は面白い作品に巡り合う比率が高まってるなー
なんて感じちゃったんですけどね。


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というわけで話題に事欠かないシンシリーズ、
庵野過去作にハマった人も、
特撮好きな人も、
是非今劇場で観るオススメの一作かと思いますー!