圧倒的。一兵卒の視点で戦場に立っているかのような没入体験。塹壕の中の兵士の目線からは戦場全体が見えない感じとか、待機中のだらけきった感じから、訳もわからず突撃する感じまでリアルに感じる。
サム・メンデス監督の祖父の話に着想を得たした脚本と、ロジャー・ディーキンス撮影監督の映像センスがすごい。リアルだけどメタファーでもあるシーンが連続しているから地味でも飽きない。
映像面だけでいうと、クローネンバーグのコズモポリスのような、メタファーで誇張された記号的現実の間をシームレスに飛び移っていくような感覚を覚えた。
しかし、気づいたら第一次大戦から100年以上経ってるのか。僅か100年前とも思えるし、もう1世紀も経っているのかとも感じる。