蜜柑

1917 命をかけた伝令の蜜柑のレビュー・感想・評価

1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)
2.9
予告映像を観て期待していた、「ワンカット風撮影」は本当に素晴らしかったです!
「どうやって撮ってるのコレ!?」って何度もビックリさせられました!
俳優さんの演技と演出の凝り方も素敵でした。
でも一方で残念な点も。
ストーリーがあまりにも一本道だったこと。2時間の作品としては少し退屈に感じました。
そして何より、ワンカットで撮影した弊害として、たくさんある緊迫感・疾走感のあるシーンが、常に同じカメラアングルで流されるため、迫力に欠けてしまったこと。後半の戦場を走るシーンなんて、普通の撮影方法を選べば、もっともっと良く撮れたのになあと思ってしまいました。
せっかく莫大なお金と人手をかけたのにコレでは勿体ない。

そもそも論ですが、私は、
「楽しめる映画」や「感動する映画」などの心に響くものを観たいわけです。
「ワンカットの映画」を観たいわけでも、「高度な撮影技術を駆使した映画」を観たいわけでもありません。それらは飽くまで手段であって目的にはなり得ません。

「カメラを止めるな!」のようにワンカットである意義・理由があるならまだしも、この映画をワンカットで撮る理由が見出せませんでした。

というわけで、やや低い評価をつけてしまいましたが、この映画に関わったスタッフの熱意や努力がとても伝わってくる作品には仕上がっていました。
蜜柑

蜜柑