村田泰祐

1917 命をかけた伝令の村田泰祐のレビュー・感想・評価

1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)
4.0
全編ワンカット(風)で戦場の緊張感を味わえる大作映画。

1917年、第一次世界大戦のヨーロッパ。ドイツ軍は後退しているが、航空写真を見たところ戦略的撤退でイギリス軍を誘き出そうとしていた。

エリンモア将軍は、トムとウィルに最前線にいる部隊に攻撃を中止するよう伝令に行く命令を下す。

最前線舞台にはトムの兄もいて、トムははやる気持ちを抑えきれない。一方、激戦区から生き残ったウィルは慎重になろうと諌める。

2人の若い兵士は部隊に伝令を届けるため、走り出す。

シンプルなストーリーだが、戦争映画なのでそれくらいでいい。敵兵がどこにいるか、どんな罠が待ち受けているか分からない緊張感がありありと伝わってくる。

ワンカット風(実際はそう見えるように編集)だからこそ、この得体の知れぬ戦場の恐ろしさを観客は体感できる。

予期せぬことが起きるし、人が簡単に死ぬ。そんな非情さをこの作品は淡々と描く。

若手イギリス俳優の演技もさることながら、コリン・ファースやベネディクト・カンバーバッチなどベテランも脇を固める今作。

この映画は大画面で観るべきだと思うので、みなさん是非劇場で!
村田泰祐

村田泰祐