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Death Bed: The Bed That Eats(原題)のののネタバレレビュー・内容・結末

3.0

このレビューはネタバレを含みます

ある女性に恋した悪魔が彼女の死に血の涙を流し、それを吸ったベッドが人食い怪物ベッドになってしまうというホラー。何故か19世紀末のイラストレータービアズリーだけがベッドの餌食とならず、自作の絵に閉じ込められたままベッドでの惨劇を眺めるストーリーテラーとなっている。

全体的にセンス良い絵もあるしじわじわと恐ろしい雰囲気を醸しているのだがシュールさが凄い。ツッコミどころ満載で変な映画なんだが愛嬌があって憎めない。

古びた屋敷の大きな四つ柱の重厚なベッドに飲み込まれる人々は阿鼻叫喚のうちにシーツに飲み込まれベッドは血まみれに……と思いきや黄色い泡が吹き出しベッドの体内?的な強酸性の液体の中でジュワ〜〜ッと溶かされる。何だか思ってたのと違う。
バキボキと咀嚼音が聞こえるがどう見ても人間がお風呂に入れた炭酸ガスの入浴剤バブの様にジュワ〜〜ッと溶かされている。肉が溶かされ血が混ざるバブの映像はなんだか綺麗だな〜と見入ってるうちに綺麗な骨にされてしまう。

何故か身につけた指輪やタバコなどのものは溶かされないで閉じ込められたビアズリーに与えられる。ダウナーな様子でジャラジャラと指輪を嵌めてる姿は何だかゴスな雰囲気を漂わせている。このビアズリーが閉じ込められた空間が、彼が描いた絵の透けガラスとなっていてちょっとお洒落である。(ビアズリーにこんな絵は無いと思うので多分オリジナルだろう。彼の遺作はペンが使えず鉛筆で描いたものであるし)それにしても絵が模造紙大くらいにはデカいしベッドの上でああいう風には描かないだろう…笑

英語版のWikipediaにあらすじが詳細に書かれてるので片手に見ると良い。制作5年かけたのに海賊版勝手に売られたり可哀想だな…

変だけどなんとも言えない魅力を感じて好きな作品。
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