Omizu

ある娼婦の贖罪のOmizuのレビュー・感想・評価

ある娼婦の贖罪(2019年製作の映画)
3.8
【第92回アカデミー賞 国際長編映画賞エクアドル代表】
エクアドル映画は初めてかも。スクリプトドクターの三宅隆太さんがオススメしていた一作で、なんでも2016年に実際にあったエクアドルでの大地震を背景にしているとのこと。それに伴って親を亡くした少女が拉致されて売春させられるということも実際にあるらしい。

それを知らなくても冒頭から「あっ、これはいい映画だ」と分かるくらいプロダクションの質が高い。撮影がとても美しく、なにより主演の年増の売春婦を演じる女優さんが素晴らしい。

性的描写もどちらかと言うと男性の滑稽なフェティシズムと、それを相対するプラトニックな愛情を描くためのもので決して女性がみて不快にならないようになっていると思う。

後半ドタバタと終わっていく感じが少し惜しいが、抑圧される人間の内面を丁寧に描いた良質な人間ドラマだと思う。
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