れいゆ

街の上でのれいゆのレビュー・感想・評価

街の上で(2019年製作の映画)
4.0
サブカルの街・下北沢でサブカルそのものみたいに生きている若葉竜也の好演が光る日常映画、笑いどころが多いトリュフォーみたいな感じ
自分を個人にアイデンティティを置かずに小説や映画に尊厳を投影するフワフワした若者たちに対し始めは嫌悪感があったがどんどん物語が「見れる」ようになる、サブカルに生きる若者たちの好きな映画や音楽などを語るという表層部分と本当に好きな人に対し考えが交錯していく深淵部分の間をフワフワと浮きながら交互に観察していく安心感、古着屋の派手な柄物の服や色合わせのセンスが光る家など視聴者が見る画面も派手でピカピカしていて明るい、見やすいだけで入り込めない画面作りもフワフワする安心感の一助となっている

狭い街下北沢で5人が一堂に会する場面のぎこちなさやすれ違いをコメディチックに描いていてとても笑える、映画館ではどのように受け取られていたのかとても気になる

いつかこの映画の一乗寺版(京都版)も生まれそうな予感、知ってる街ならより楽しめるだろうな
れいゆ

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