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WAVES/ウェイブスのnnnのレビュー・感想・評価

WAVES/ウェイブス(2019年製作の映画)
4.0
愛と憎しみ、そして後悔、、、

ハッピーな映画だったけど無性に悲しくなった。「儚い」からこそ美しいのか、「人間の不器用さ」が色彩と映像と音楽表現で、画面に凝縮されていたからだろうか。

どこかで聞いた「遅かれ早かれ、人はいずれ死ぬ」言葉が心に刺さったままだったので、移りゆく心情、揺らめく関係性、起きてしまった事実に胸が痛かった。過去がどうであれ受け止めて進む。でもそれには愛を受け入れ、愛を与えられる「強さ」と「優しさ」が不可欠だ。

人生は選択の連続で、その選択に後悔がつきまとうのは辛い。それでも小さなことに気持ちが大きく救われるときがある。固くなった心は、芸術や鮮やかな風景、愛情で柔らかくなる。。

音楽が日常をいっそう愛おしく思わせてくれる時があるけれど、そんな瞬間が映像になっていて美しい。その時のムードを一瞬で作ってしまう音楽の力は改めて素晴らしい。普段の自分と音楽の関係性はまさにこの映画のようだった。


あと何回涙して、あと何回愛を感じることがあるのだろう。心が柔らかくなればその回数もふえていくのかなぁ、とか思っていたら最後のAlabama ShakesのSOUND &COLORがこの映画を象徴していたような気がしたので、エンドロールに浮かぶ字幕が素敵だった。(後にAlabama Shakesのドラマーがセクハラ変態だったことを知る⤵︎)

オープニングのTame Impalaが大音量で響いたり、Frank Oceanやラマーも最高だったのは言うまでもないけど、なによりA$AP RockyのLVLを聴いて一瞬で渦にのまれた。これからA$AP 聴くようにします
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