猫皇

モンストラム/消失世界の猫皇のレビュー・感想・評価

モンストラム/消失世界(2018年製作の映画)
1.1
設定や序盤の雰囲気は悪くないし、
お約束の転移系なれど、SFとしては好きな
シチュエーションなので何とか最後まで観ました。

色々と不満はあれど、まぁ予算の関係や
技術力の問題もあって色々大変なんだろうとは思う。

が、この映画の一番ダメな所は予算や技術とは
あまり関係の無い、演出やキャラ造形に起因していて、
それは物語の軸となる少女の描写があまりにもお粗末で、
一切の感情移入が出来ない点。

ピンチの度にひたすら泣いてパパ~パパ~を
しつこく連呼するだけの鳴き袋と化し、
観ていてイラつく事この上なし。
誰がこんな子供に感情移入出来るの?
もっと他のリアクションを思い付けなかったのか?
確かにこんな状況にあの歳の子供が置かれれば、
あんな風になると思う。そういう意味ではリアルだけど、
少女に対するヘイトは増すばかり。

その上この少女のせいで登場人物が死んでいくもんだから、
疫病神以外の何者でもない。
例え足手纏いの疫病神であっても、赤の他人の見知らぬ子供を
命がけで守る美しい自己犠牲愛、
その辺りでお涙頂戴を狙っているのかもしれませんが、
完全にスベってます。
クライマックスシーンでは悪い意味で鳥肌が立ち、
もう早く終わってくれと願うばかりでした。
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