しのちゃん家で朝食を

タイトル、拒絶のしのちゃん家で朝食をのレビュー・感想・評価

タイトル、拒絶(2019年製作の映画)
3.6

・デリヘルを題材にしているが、性描写は少ない
・女性監督ならではの視点


【全裸監督】の脚本に携わった監督と、【ミッドナイトスワン】の監督がプロデュースしたという本作、面白くないわけがない!
予告も一切見ずに【伊藤沙莉】ちゃん目当てで観ました。
映画始まって1秒、冒頭の【伊藤沙莉】ちゃんを見て『あーとんでもねぇ映画だこれは』と思いました。

【伊藤沙莉】ちゃんはもちろん、【ヒメアノ~ル】で体当たり演技をしていた【佐津川愛美】さん。
【全裸監督season2】の【恒松祐里】さん、そして独特な存在感の【モトーラ世理奈】さんが印象的!

映画全体の感想は『痛い』ですね。
各登場人物が抱える悩み、葛藤が爆発する映画の終盤は、怒涛の展開でした。

---------------------------------------------

〈デリヘルを題材にしているが、性描写は少ない〉

デリヘル嬢の待機所が主な舞台ですが、過剰な性描写はありません。
※下着姿やプレイ中のエロい話、下ネタは多いです。
○○○○さんのお尻は綺麗でした(笑)

デリヘルの待機所だけでなく、登場人物の私生活なども描かれており、普段の我々と変わらない生活を送っています。
デリヘル嬢もスタッフも生きている平凡な人間であり、セックスワーカーというだけで差別される筋合いは無い。

でも心のどこかで『どうせ自分なんか』というマイナスな感情を持っているため、それが蓄積されていく様子が辛かったです。

---------------------------------------------

〈女性監督ならではの視点〉

山田監督は女性監督なので、女性ならではの視点が映画に散りばめられていました。
【伊藤沙莉】ちゃん演じる【カノウ】が、トイレットペーパーを買いに行く姿が劇中で何度も描かれています。
男性からすると、女性がトイレットペーパーをたくさん使うという事を知らないと思います。
しかも待機所には日によって何人もの女性が待機しているので、トイレットペーパーの消費量は半端ないでしょう!
そんな日常的な風景をさりげなく描いているのが、この映画のお気に入りの箇所です ^^)

また、女性特有のドロドロした嫉妬、妬み、マウントが強烈で怖かった所もあります……。
泣き叫ぶシーンがたくさんありますが、女性特有の悲しみが混じった絶叫というか何というか……。
グロイシーンでもないのに、観ていて『痛たい』と思ったシーンは何度もありました。

---------------------------------------------

〈まとめ・補足〉

・『ブスはほどほどにしとけよ』のひと言が面白い
・【ウサギとタヌキ】が本作のキーワード
・自分を【ゴミ箱】と表現する悲しさ
・観ているこっちも精神のすり減りがハンパない
・【伊藤沙莉】ちゃんの眼帯姿可愛いんだけど!


【般若】さんと【でんでん】さんが良い味出してます!
女を見下す男の雰囲気がすごく上手だった。
何も知らないくせに、風俗嬢に説教する男はこの映画を観なさい!