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約束の宇宙(そら)のkouheikoizumiのレビュー・感想・評価

約束の宇宙(そら)(2019年製作の映画)
2.5
NO2133
フランス女性のサラ(エヴァ・グリーン)は夢がかなって宇宙飛行士として1年間の国際宇宙ステーションのメンバーに任命される。
ロシアでの訓練に先立ちサラの心配事は7歳の愛娘ステラの面倒をどうするかだった。
別れた夫に任せてロシアでの訓練に旅立ったサラだったが、女性であることや娘への関心が訓練の障害になっていく。

監督のアリス・ウィンクールは女性らしい視点で、愛娘に対する母親の複雑な気持ちと行動を、訓練所プロキシマでの厳しい訓練の様子を絡めて興味を繋ぎながら、クライマックスのリフトオフ(発射)へ向かって物語を進めていく。

自分の夢の為に娘に寂しい思いをさせてしまう自戒の念が大きくサラにのしかかるのだが、子供の面倒を妻に託してやってきた同僚のマット・ディロンの呑気ともいえる姿が対比的に描かれるが、サラの追い詰められた心の襞が身に迫ってこないのは、筆者が男性であるせいか演出が未熟なせいか。

出発前の隔離期間に規則を破ってステラとロケット発射台を見に行く行為も、母と娘の心の絆を描くためには重要な反面、無責任で共感できなかった。訓練シーンにも驚くようなものはなく、平凡な印象の作品。
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