Auralee

ジャンゴ 繋がれざる者のAuraleeのレビュー・感想・評価

ジャンゴ 繋がれざる者(2012年製作の映画)
3.5
今まで見たタランティーノ作品の中で一番好きかも。最初はバディムービーで、中盤はコンゲーム風の奪還劇。そして急展開の後半30分はド派手なリベンジもので長尺なんだけど全然飽きない。
笑っちゃうほど少年漫画的様式美のガンアクションも良かった。人体破壊描写なんかほぼ北斗の拳だったしなあ。
正直言って南北戦争直前の南部の奴隷制度は胸が悪くなるような描かれ方だったけど、実際の黒人女性への待遇はもっと酷いものだったそう。(タランティーノですら直接的に描くのは遠慮したらしい)だからこそあのラストシーンは爽快で意義あるものに思える。
一見荒唐無稽な作品に思えるけど、全くのフィクションでないところに観た後から色々考えてしまった。

レオナルド・ディカプリオのアドリブで怪我をしたまま演技を続けたシーンは凄みを感じたし、クリストフ・ヴァルツの厳しさと冷酷さの中に品位と善意を漂わせたキャラクターも印象的で、ジェイミー・フォックスのジャンゴも全体的な端正さが際立っていてハマり役でした。
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