かわむら

雨月物語のかわむらのレビュー・感想・評価

雨月物語(1953年製作の映画)
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音と映像のふたつが完璧に融合された映画。
ショット同士、シーン同士を繋ぎ映画全体を通して流れる固有のリズムが生まれている。頭で考えただけでは成し得ないことをやってしまっているあたり、天才としか言いようがない。
湖を渡るシーン:全14ショットを通して流れる太鼓の音。発砲音から始まり、水面の揺れ、漕ぐ動き、船の揺れ、歌、包み込む霧、カメラの動き。空間と時間全てでひとつのリズムが作り上げられる。ひとつのイメージで万人に思考を通さず感じさせることを可能にする固有のリズム。考えれば理解できるが創造することは実に難しい。
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