雨月物語の作品情報・感想・評価

「雨月物語」に投稿された感想・評価


戦が
俺たちの


欲望を狂わせたんだ。
行きて帰りし物語、あったはずのものを失いその尊さに気付くみたいな幻想奇譚。でも大枠はそこまで重要じゃない。

影こそが雄弁な映像美。
それが物語に細部を与えている。
たとえば廊下の角を歩いてくる女性の姿よりも先に、その影が近づいてくるような演出だとか。
陰翳と靄の使い方、窯や蝋燭の火が印象に残る。

原作読んでないから読まないと。岩波文庫でこないだ再販されてましたね
か

かの感想・評価

4.0
質感のある映画。女の幽霊系古典は好物なのでおもしろく見られた。
同監督作品『折鶴お千』を大学一年のときに講義で視聴。良さが全くわからなかった、あの頃

時は流れ、3年後、ようやく重い腰を上げて溝口に手を出す

うっとりとしちゃう長回しカメラワーク〜!!!
京マチ子の艶かしい演技!!!最高!!
音楽の使い方もいい!!
映画館で観たい、、、頼むから!!ってなってた

溝口健二大先生、本当にごめんなさい
欲望にとらわれる男、その犠牲になる女。戦によって男たちは、欲望の連鎖へと引きずりこまれていく。幸運にも、その結果傷つけてしまった女性達の存在により、男達は連鎖から引きずり戻される。ストーリーだけでなく、長回しで滑らかに動くカメラワークが美しく、映像も素晴らしい傑作
画面の平板さとか霧がかかった暗い映像とか、伝統的な日本らしさを形にしたような作品
美しい女の家で一晩過ごした後、朝起きると廃墟でしたっていう古典あるある。金儲けのことばかり考えて妻子をないがしろにするなよっていう教訓めいたところも古典あるある。

古典あるあるオチでハッピーエンドに終わるかと思えば、ラストでもう一山あるのが面白い。

注目すべきはBGM。お正月によく見る「本年もよろしくお願いいたします」CMみたいな和楽器のBGMが印象的。ジャンル的には雅楽?になるのかな。そういうBGMの中に、お経なのか能楽なのか、人の声や歌が入っているのも面白い。音楽のジャンルがわからないのでよく説明できないけど、「和」って感じ。太鼓が一定のリズムでポンポンなってるだけとかひどく単調な使われ方も多いんだけど、この単調な音楽が意外にも怖いシーンとかにマッチしてて緊張感がある。

ロマンチックなシーンとかではハープみたいな西洋楽器が使われるシーンもあって、その和洋の楽器の使い分けも面白かった。
大雑把に言うと大人の見る昔話。

ラスト、嫌な予感が当たり涙😭
大越

大越の感想・評価

3.7
京マチ子の目!目!
全てを引きずりこむ目!
そしてそれを完璧にバックアップする偏執的なほどのライティング!
すんごい。

水戸光子が死ぬ時と蘇る時の長回しもバッキバキに決まってるし、田中絹代はオープニングで気持ちよく啖呵を切る姿から魅力的。それに毛利菊枝の冴え渡る妖怪感。女優たちが映えていた。

あと僕は陶芸家の息子なので、登り窯の窯焚きや一連の作陶シーンなどはグッとくるものがありました。
はじめての溝口健二監督。
ちょうサイケでちょうオカルトでしめやかに美しく!わー!まじかー!とテンション上がりました。
>|