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春江水暖~しゅんこうすいだんのKAJI7のレビュー・感想・評価

4.3
さて、私的にはこれで700本目のレビューになります。「三日坊主」どころか「半日坊主」くらいには絶望的に飽き性な僕が、ここまで一つのことを続けていることに自分でもビックリ。
映画芸術の持つ毒づいた魔力のせいでしょうか…?

いいや、違いますね。
この継続は読んでくださる皆様の、その魅力的な眼差しのために他なりません。

…実はこれ、皆様への愛の告白ですよ…?⁄(⁄ ⁄>⁄-⁄<⁄ ⁄)⁄
いつも大変お世話になっております…!笑
これからもどうぞよろしく…!!

さて、せっかく観に行ったので、700本目は『春江水暖』(2019)、新作にします!🇨🇳🐲👲🏮🐼
(どういう訳か知らないイタリア人と観に行った…)

【あらすじ】
舞台は、かの東晋の時代から残る歴史的な街、杭州市は富陽。そこにはゆったりと大らかな名河、"富春江"が人の歴史を冷笑するかの如く連綿と流れる。
そんな富陽地区はいま再開発の真っ只中である。そこに住む平凡な一家である顧家には、「黄金大飯店」という店を経営する長男、漁師を生業としている次男、男手ひとつでダウン症の息子を育てながら、闇社会に足を踏み入れる三男、独身生活を気ままに楽しむ四男がいた。しかし、彼らの母が脳卒中で倒れてしまったことを皮切りに、彼らはそれぞれの人生を深く見つめ直していき…。

【心証】
フェデリコ・フェリーニの『ローマ』と『アマルコルド』を足して、味覇と甜麺醤で味をつけサッと炒めたような作品でした…!こってりした中華風味を肌身で感じます。
なんと言ってもこの作品で印象的だったのは、ゆっくり流れる河と、速さを速さで食い殺す街や確実に変わりゆく家族との、やるせないコントラスト。「諸行無常」は日本人の旗印ですが、ここ富陽にだってその儚い、致し方ない美学を感じました。非常に綺麗な映画だと思います。
纏めると、風景や風俗だけでも一見の価値はあるかと!ミニシアターでの鑑賞でしたが、とっても画面を広く感じました。おすすめの1作です…!三部作構成らしいので、次回作も観に行きたいと思います!!

【余談】
昨日、心斎橋JANUSにて開演された、『MONO NO AWARE』(もののあはれ)というバンドのワンマンLIVEに行ってきました!🎧🎶
僕はこのバンドが大好きで、フロントマンである「玉置周啓」の天才的な言語感覚と詩的な視点の大ファンです。いやはやホンマに素晴らしい…。(昨夜の余韻)

世論というバリケードもあって、LIVEというのには2019年の冬に京セラドームあった『Queen + アダム・ランバート』以来足を運んでおりませんでしたが、やっぱり音楽は正面から聴くもんだなぁ…と痛感させられました。シビれました笑
このバンドの知名度がどの程度のものなのかは、自分で自分を世間から隔離する僕には全くもって推察出来ませんが、確実に価値ある音楽を提供してくれるグループなので、是非ぜひ皆さんも聴いてみて下さい…!

僕の大好きな、『イワンコッチャナイ』という曲のリンクを貼っておきます…!!✨
https://youtu.be/4aiqepJ6yr8
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