18日間も洞窟内に閉じ込められた13人を全員生きて救い出すなんて、映画みたいな本当の話。
彼らの為に命をかけたダイバー達に敬意を。
ハリウッドみたいなエンタメ性はこの映画にはありません。
実際に救助に関わった人達を起用しメインに据えた、硬派なドキュメンタリーに近い作りになっているこの作品。
派手さは無いけれど、本人たちがあの時をなぞるように演じる姿が凄くリアルで、観ていて緊張しっぱなしだった。
『お役所仕事』に苛つく前半の描写から、水中の視界の確保もろくに出来ない、通信も出来ない、真っ暗な洞窟内を、意識の無い子どもを引っ張りながら潜る後半。思わず祈るように両手を組まずにはいられなかった。
彼らが水中から顔を出す度に安堵で息をつく。
もし、上がってこなかったら。
プロのダイバーが言う。「怖い」。
彼らの命を守りきりながら、ただでさえリスキーなケイブダイブを行った彼らにただただ敬服するばかり。
最後、子ども達の親と抱き合うシーンや、コーチが運ばれるシーンは、安心感で涙が出た。
閉所恐怖症の私はケイブダイブの良さが全く理解出来ないんだけど、ダイバーさんへの尊敬がマックスになりました。