「映画は音が5割」と人は言うが、いやはや全くもってその通りだ。トーキー映画が世に登場した、その瞬間から映画と音は切っても切り離せない存在となった。セリフ、効果音、音楽………それはさしずめオーケストラそのものであり、そんな有象無象の音を創造し自在に操るアーティストたちはさしずめ指揮者だ。
そんな彼らが映画という1つの「世界」に注ぎ込む灼熱の如き情熱や恋慕に近い想いを感じ取れると共に、その熱意を失わない為には映画以外のもう1つの「世界」に片足を突っ込んでおくべき、というある意味「教訓」的なことも今作から学ぶことができたと言える。
ただのドキュメンタリーだと言って侮る勿れ。これほどまでに「映画」に手向けられた「愛」を感じ取れる作品はないだろう………
