「現役OL」とタイトルに付けなければいけないドキュメンタリーではないし、銀行員との二足の草鞋を履いていることが彼女自身、ストロングポイントと思っているんだとすれば、彼女は夏菜を始めとする役者と仕事が出来ただけで満足していると思う。
あまり、彼女自身から作品に対するアイデンティティーは感じなかったし、それを助長するようにポップでバカっぽいテロップで状況が説明されていく。
1番怖いのは、このドキュメンタリーの作り手から映画のスタッフに至るまで彼女を尊敬している人は誰1人としていないことで、
助監督も作品を良くするというよりは「普段は銀行員をしているOLなんだから撮影において効率的な段取りの方法なんかどうせ知らないだろ」という現場での正論をいかに飛ばすかという感情にベクトルが向いていて、彼女もそれに反発するように自我を主張し出す。
本当に誰に何のために向けて作られたのかわからない本編とそのドキュメンタリー。