yidff2019「Double Shadows/二重の影 2」
コロンビア映画史と自分の母の無言症を結びつける。映画と暴力の不可分な関係性と、無名の人々のプライベート映像(美しい)が全編にわたり交差する。コロンビア映画史における映像のプロパガンダ性、作為性を自分のホームムービーにまで遠近させる試みである。自然の中で母親を遠くから捉えたロングショット。母親はカメラを一瞥するが、にこりとも笑わない。
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1906年のラファエル・レジェス大統領暗殺の容疑者を銃殺した写真。これとエジソンの制作した処刑映像をダブらせる、ということはコロンビアにおいて映画の原初はリュミエールじゃないとか…?
全体に、なんかゴダールが最近やってることに近いと思った。これはかなりの良作。なんとか劇場公開を望む。