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僕の好きな女の子のmaiのレビュー・感想・評価

僕の好きな女の子(2019年製作の映画)
3.8
自分の今の状況にシンクロしてしまって、いつもは起こすような同族嫌悪すらなく…凄く見入ってしまいました。笑

主人公の、「好き」と言えないなよなよした頼りない性格も「あるある〜」となるし、ヒロインの女の子の天然たらし(ただし一部の男子に対してのみ効力発揮)な感じも良かったし。
奈緒さんって、本当魅力的だなと思いました。

こういう関係性もありだと思う、と納得したいだけで本当は彼女に好きな人がいたり彼氏がいたりしたら、かなりモヤモヤ鬱々と過ごす主人公。
ただの良い人でしかないなんて指摘を食らっても、結局しょうもない呼び出しにかかってしまう。でも、それが何よりも幸せなんですよね。
相手が自分のこと好きなわけではないのかもしれないけど、明らかに彼女にとって一番相談しやすい男性で、彼氏に近い存在の男性である自分。そこに彼氏になれるかどうかの可能性を考えるほどの冷静さはなくて当然です。男友達だけど、男友達以上の自負があるからこそ、彼女に彼氏ができる可能性はあるはずなのにスルッとその可能性を排除できてしまうんですよね…。
そして、女の子。
これは同性から嫌われるタイプ。笑
古くなったリュックサックの片方の紐を、自分で紐を調達して繕う(しかもその紐が「体操服でも入ってるのか?」というくらいちゃち。笑)。大きな瓶のジュースを買ってくる。
男性には自然体・無防備に見えるだろうし、女性にはあざとく見えると思います。
その狭間にいるけど、絶妙に可愛さを保ってるからこそ奈緒さんは素晴らしい女優と言えると思います。

ありきたりな話だし、意外性だとかあるわけじゃないけど、そのどこにでもいる感じがたまらなく良かったです。
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