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お終活 熟春!人生、百年時代の過ごし方のASKのレビュー・感想・評価

4.6
優しく、愛に溢れていて、心に染みるとても良い映画。真っ先に思ったのは「両親にも観てもらいたいなぁ」という気持ち。

夫婦の関係が我が家の両親とそっくりで、昭和のお父さんってのはなんでああいう意固地な人が多いんかなぁ?それとも、長年過ごした習慣が当たり前になって、いつの時代もそうなっちゃうんかなぁ?ならば、僕もそのうちああなっちゃうんかなぁ?と考えながら観ていた。

そうならないために大切なのは「物事の捉え方を多面的にすること」「初心を思い出すこと」「相手を傷つけないような言葉選びを考え続けること」なんじゃないかなぁ。とか考えていた。

ただ、その反面、あぁやって我慢せずにイライラをぶつけ合える関係性には、気遣いを超えた愛情のようなものも感じて、あれはあれで凄いことだったんじゃないかなぁとも思う。

この映画で繰り広げられる日常はリアルに感じられて、みんな自然体で居心地が良かった。特におば様方のランチの愚痴大会と、おじ様方の麻雀愚痴大会は面白かったなぁ。

死とは来てほしくないものだけど、やっぱり死という終わりがあるからそれまでの生が輝く。たとえどんなに平凡でも、一人ひとりにはドラマがあり、些細な事でもこんなに心に響くんだな。メモリアル映像を観てそう思った。

お終活の世代になって観たら、より深みが増すのかなぁ?ぜひ両親や伯父さんご夫妻に観ていただきたい作品だ。
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