役所さんの演技に終始惹き込まれた。
前科10犯の主人公、私の知らない世界なはずなのに、彼がしたことはやはり許されることではないのに、ふと見せるふわっとした表情や言動、まっすぐな感情、優しさに、どうしても心を寄せようとしてしまう。
生きづらくても、生きようとしているのを見てくれている人はいるということ。人の優しさに涙が止まらなかったです。
太賀さん六角さんの演技にもやられた。
レールを1度外れた人間と、レールの上を歩きながらも苦しい人たち、逆らえない社会の流れと、人を許せない気持ち。心がえぐられてしまって何も言えない自分も、その社会の一部なんだなあと思ってしまう。
所々映される空が印象的で、コスモスの演出には再び涙でした。
『ヤクザと家族』に重なる部分もあり、今の社会に対して考える角度とか深みが増した気がする。この二作品を同時期に観ることができて本当に良かったと思った。
スコアつけるのが難しいよ。