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すばらしき世界2021年製作の映画)

上映日:2021年02月11日

製作国:

上映時間:126分

あらすじ

「すばらしき世界」に投稿された感想・評価

このレビューはネタバレを含みます

まさか2021年、2カ月目にしてこんなにも早く傑作に出会えるとは……と喜びで絶句しました。

言語化難しいけど、人の人生のおもしろさ、人情の温かさ、元ヤクザが社会で生きる上で出会う歯がゆさ、 シンプルな1対1の愛情……。
一つ一つの質が高くて、「ドラマチック」な気もするけどそんな言葉はチープに思えて、残酷かつきれいなエンディングを創った西川監督のすごさに圧倒されました。

あのエンディングなしでも間違いなく心に残る作品なんだけど、エンディングがそれをより確かなものにしてしまう感じ。
「すごい映画見たよ」と人に話したくなる作品です。

「ヤクザ映画」ではあるけどそう紹介してしまうと良さが半分しか伝わらないし、「感動ものだよ」というと生ぬるい。
ただ、こういう作品見ると「邦画おもしろいな~~~~」と感謝をおぼえます。

トレーラーでは長澤まさみがすごく愉快に絡むキャラであるように思えたけど、最後まで付き合うのは太賀の方なんだよね。
またそういう役が似合うんだよな~~~!!と、これからの出演作も楽しみになりました。
ぴよ

ぴよの感想・評価

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ダメな映画を観た直後だったので、めちゃめちゃいい映画に見えた。少なくとも「人間」に対して誠実な映画なのは間違いない。

犯罪者の社会復帰、生活保護の制約、福祉施設の労働問題など、多くの現実的課題も真摯に映し出している。

北村有起哉は「冷徹に見えて実は血の通ってる人」を演じさせると右に出る者はいないだろう。

しかし、本作で特筆すべきは六角精児で、実在しそうな人格を演じきっていた。彼がギターを弾くシーンも上品に挿入されて微笑ましい。

西川美和の映画は会話のシーンが特徴的だと思っているのだが、今回も同様だった。強いて言えば、中動態的な瞬間が訪れるのである。

最後に、主演の役所広司が素晴らしいのは言うまでもない。

(あと、バンダイナムコアーツは映画出資用のブランド作った方がよいかと思います。)

【メモ】
『サンダカン八番娼館 望郷』(1974)
『シャブ極道』(1996)
ブクロ新文芸坐ヤクザ2本立て!
第二弾
すば~すば~すば~素晴らしき世界…
人生の大半を刑務所で過ごしたミカミ(役所広司)の出所後シャバでの生活に葛藤するドラマ。
何かっつーとすぐカッとなるけど、生活保護を恥に思い、就活と元反社のレッテルに苦戦する。
誰もが隣に刑務所から出てきた元反社会的の人が来たら身構えて関わりたくないと思うけど、こちらから色眼鏡で見る事なく社会復帰に協力したいと思わせる作品だった。

※以下、語り過ぎかもなので注意!




そんな協力者したいと思わせた、寛大な身元引受人夫婦や、役所広司じゃない役所の人、最初は冷たい役人だったけどミカミに接してるウチに親身になって就活に協力してくれるよーになる。
この役人「ヤクザと家族」でヤクザのNo.2若頭役だった😁
仕事でイヤイヤ出所後の密着取材してた大賀君。のちにミカミに惚れ込んでガチで自らミカミの生き様を記録したいくなり風呂場でミカミの背中流すシーンは感動した😢
あと万引きしたと間違えて誤認容疑に掛けたスーパーの店長。
その後ミカミを気に掛け本気で心配してミカミの就職が決まった時に心から喜んでたシーンはウルっときた😂泣けたな!

何度もキレそうになり刑務所逆戻りになりそうでも、周りの支えがあって踏みとどまれた!
最後、介護の職場でイジメ目撃してブチ切れ寸前!結局手出して刑務所逆戻りか?踏みとどまれるか?

家でパチンコ禁止令出てるけど~
次こそは勝つ!…ん?今そこ!
“ 妻 らしき気配 “
( すばらしき世界 )
ダメでした。全然。

もちろん是枝さんと西川さんは違う映画監督だけど、とは言えやはり近いところで影響し合って映画を作っている人たちだから、似たような感じを受けるのも当然かもしれない。特に是枝さんの『万引き家族』『三度目の殺人』と同じ理由で、駄目だった。

「この映画で描きたいことはこういう社会が抱える問題ですよー」という狙いが明確すぎて、透けて見えすぎて冷める。特に行政、福祉、法律の網から溢れ落ちてしまっている人たちについて。そりゃ大事な問題だとは思うがしかし、本当にそれは映画じゃなきゃいけないのか?と感じてしまう。

そう感じてしまう理由には登場人物の配置の仕方やシーンの構成、そしてセリフの問題があると思う。観客に何を思わせたいか、というキャラクターごと、シーンごと、セリフごとの狙いが分かりやすすぎて、まあ端的に言うとつまらない。映画という形をとったレポートを読まされているような気分になるし、登場人物たちは実在感よりも物語上の役割を強く感じてしまい、それを演じる役者陣からも「やらされてる」感が出ちゃってて可哀想ですらある。

登場人物に実在感がないのは、脚本の問題が大きいけど演出の問題も感じる。まあ脚本書いてる人と演出してる人が同じだからそもそも脚本の問題なんだけど。「どう?こういう人いるでしょ?」感を狙い澄ましたセリフや演出、演技やキャスティングが、むしろ一周回ってわざとらしくて鼻につく。

重要な登場人物が多すぎる。例えば普通だったら役所広司と太賀の関係だけでも2時間のドラマが作れるはずだし、同じように役所広司と橋爪功、役所広司と安田成美、もしくは太賀と長澤まさみの関係性だけでもいけるはず。
なのに、主人公に様々な角度から光を照射して多角的にその存在や問題を語りたいと欲張るが故に、魅力的な人物関係を全部ぶち込んでしまう。それで結果的に主人公以外の登場人物一人一人の心情描写が疎かになってしまっている。
オーソドックスにいけば、役所広司は理解し難い存在として、それを取材する一般人である太賀(原作者の佐木隆三及び西川監督自身の立ち位置とも重なるわけで)を狂言回しというか、実質上の主人公として置いて観客の目の代わりとし、その2人の関係を中心に描くだろうけど、そこまで太賀も出てくるわけじゃない。だったら必要だったか?このキャラクター。

などなど腑に落ちないところばかりで全くノレず。

キャスティングも腑に落ちない。良かったのは北村有起哉さんとキムラ緑子さんだけ。まあ橋爪さんは相変わらずいい。仲野太賀は…よかったと思うけど、そもそもあのキャラクターがどんな奴なのかがよく分からないので何とも言えない。でも調子のいい若者って感じは出てて良かった。むしろ脚本はダメだけど仲野太賀のおかげで多少キャラクターに奥行きが出てる気がする。
そもそも役所さんが違うと思う。日本映画、なんでも役所広司に頼りすぎだぞ。もっとみすぼらしいおじさんの方がいいと思うんだよなあ。役所さんじゃ華がありすぎる。同じ九州出身の光石研さんとかも良いかなと思ったけど、光石さんでもまだかっこよすぎる。もっと普通のおじさん。
ヤクザものだからって梶芽衣子、白竜ってのも安易でダサい。チョイ役も色んな人出てたけど、検察官役とかもマキタさんかぁ?『無頼』ですごく良かった松角洋平さんはやっぱり良かったからもっと出てきて欲しかった笑 あと松浦祐也さんと松澤匠さんってセットで売り出されてたりするんですか?笑 あまりに同じ作品に出てることが多すぎる気がするのだけど、今回もお二人はとても良かったです。

まず掴みが弱い。出所するところから始まる映画ということで、全然違うけど『ブルース・ブラザース』を思い出した。画は綺麗だけどそれだけ。地味。最初にかかる音楽は良かった。けど、その後は音楽も良くない。安易な感動系メロディでした。

主人公を残酷に突き放してコメディに振った方が面白く見れそうなんだけど、笑えるシーンもありつつ基本中途半端にヒューマンドラマで。

想像するに、真面目すぎるんじゃないか。宣伝で西川さん自身が話していたけど、取材や調査を入念に行って脚本作りにも数年を費やしたと。理由は、そのくらいやらないと(特に実在の人物を扱う上では)映画にする覚悟ができないからだと。つまり責任感からそうしてるわけだけど、それが良い効果だけを生んでるわけではない感じがする。映画って多少無責任だったり誠実さに欠けてた方が、皮肉にも面白かったりしてしまう。
それこそ劇中で六角さんが言う通り、「食い物にする」覚悟が作り手には必要なのかもしれない。その視点を劇中に持ち込んでる時点で誠実ではある一方、逆に言うと逃げ道を作ってる気もする。
長澤まさみが逃げた太賀に怒るシーンもあったけど、あれも正論すぎるというか。真面目すぎるというか。

最後のお涙頂戴的なオチもどうかなーと思うし、そして満を辞して出るタイトル「すばらしき世界」ダサい。
このタイトルについては観る前からちょっと気になってはいた。『素晴らしき哉、人生!』じゃないんだから。大丈夫か?と思ってたけど案の定ダサい。「どうですか!皮肉でしょう!!」「うるせえ!!!」

タイトルにも象徴される通り、登場人物たちの視線の先にいる名も無い人々のカットが挿入されたりして、主人公を中心として広くこの世界全体を描きたい、というニュアンスも汲み取ったのだけど(九州に行く直前の電話の声のシーンで映る東京の夜景からもそれを感じた)、なんかそれもどうも……。主人公が電話ボックスの中から見る、電話して頭下げながら歩道橋を上るサラリーマン、工事現場で働く人、とか。シャバでみんなそれぞれ頑張ってるんだよ〜みたいな。んーお父さん応援ソングみたいな安い感じがする……。
太賀が電話中見つめる先に迷子の男の子が泣いてるカットとかは良かったけど。

【一番好きなシーン】
プチ鹿島さんも言ってた、キムラ緑子さんのセリフ。
ぜろ

ぜろの感想・評価

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"娑婆"の世界で生きていくとは、土砂降りの最悪な天気の中で「うまく行ってるよ」と笑うことなのだ。物語表現としての天気の使い方として紹介できそうな映画。『恋は雨上がりのように』と並べて語りたい。
面白かったです

三上さんの心情を考えると辛かったり
周りの人との繋がりで変わろうとする姿に感動しました
ラストをどう解釈すれば良いかわからなかったです
まゆげ

まゆげの感想・評価

3.8
「ヤクザと家族」との2本立てで観た。

持病ありで、生活保護。
施しを受けながら生きていくのが辛いと思いつつ、そうしないと生きていけない現実。

個人的にいきなり大声張る人すごく苦手なんだけど、それっていきなり抑えろって言われても難しいよね。
しかも年代考えたら、「声抑えて」って言われて「はい、そうします」で出来るものじゃないと思うんだよ。三上はそれをちゃんと守れてる。根が人に忠実で、優しい人なんだと思う。途中でそういう表現あるけど、心が子供のままなんだよね。

ラスト、その前で切っても良かったけどあれで終わるからこの映画は良いんだと思う。
タイトルここで入るか〜〜。
ぎし

ぎしの感想・評価

4.2
殺人の罪で13年の懲役を終えて出所した三上のそれからを描いた本作。

自分とはあまりにも違う世界にいた男の更生していく様に若干の浮世離れ感を感じながらも、周りの人間の献身さに心惹かれ、大切にしたいと思える映画だった。
役所広司のあまりにも自然な演技に脱帽。福岡訛りや表情の変化、狂気じみた振る舞いまで最初からそういう人間であったかと思わせてくれた。
脇を固める俳優陣もすばらしかったが、六角精児演じるスーパーの店長が特によかった。三上に足りない我慢という選択肢を三上本人から出させるように促す人間力、指導力が素敵。そのほかのキャラクターも「決して特別ではない人間たち」という魅力に溢れていた。きっとそれは三上という男に引き出されたものなんだろう。
兄弟分の女将さんが三上に放つ「外は空がちょっとだけ広い」。ラストシーン、放心する太賀演じる角田たちから引いて映される青い空。おそらく人生を通じて初めて三上も「決して特別ではない人間」になれたということなのだろうし、そうなることの難しさを映画を通して教えてくれたのだと思う。

エンドロールを見て思ったのだが、原作が「身分帳」という小説でありながらこのタイトルをつけた監督のセンスがすごい。
O

Oの感想・評価

5.0
自分の中で一番大切にしたい映画かもしれない。今まで観てきた中で。
お

おの感想・評価

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れんくんとららぽーとでみた、いつだっけ…
ボロアパート四畳半の、身寄りがない人の生活の演出って大抵これなのにあまりしみったれた感じがなくてよかった
役所広司
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