94分とは思えない過密な映画だった。
2時間半はあっただろうというような、観たあとの疲労感。
何処まで続くのか分からない穴。
台座に載せられた皿だけが最下層を知っている。
今月は生き延びた、来月はどうか分からない。
上層は「下層である」という理由だけで見下し、下層は自分の尊厳を喰い尽くす上層を憎む。
はるか昔から続く人間の社会システムを上手いことシンプルに描いていると思う。
下層であった時には「上層が残してくれればいいのに」って思うに違いないのに、上層に行ったらすっぽり下層の事など頭から無くなる。
誰だって自分が一番可愛いのだ。
入れ替わるパートナーが夫々主人公の心を揺り動かして面白い。
途中読まれる聖書と、段々風貌が何処と無くキリストぽくなる主人公。
ラストの『伝言』が伝わるのかどうか、それこそ「神のみぞ知る」なのだろうけど、そこに希望を持つのか絶望を感じるのか、そこを委ねられた終わり方も余韻があって良かった。
いやしかしレビュー観て覚悟してたけどグロい!
モザイクかかってたけどシチュエーションだけで吐きそうだった😫
社会風刺物だけど、バクラウよりは好きだったなぁ。
中盤犬の心配ばっかりしてて全然頭に話入らなかった……犬はダメ。絶対ダメ。(なので評価無し)