栞

花束みたいな恋をしたの栞のレビュー・感想・評価

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)
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ずっと楽しみにしていた作品
悲しい作品ではなかったから、涙は出なかった。

音楽、本、映画。日常生活の一コマにちりバレられた小さなひとつ一つにハッとした。
でも、多分、こういういわゆるオルタナティブと言われるようなカルチャーに共感したり、すごく興味を持っていたりする人は一部なんだと思う。
自分はすごく、この映画に出てくるものが好きだし、知っているけれど、それをわざわざ好きだと人に話したり、SNSにのせたりしないから、周りに同じ趣味を持つ友達ってあんまりいない。
だけど、だからこそ突然に、その自分の中で大切にしてきたものや価値観に共感し共鳴できる誰かに出会うんだろうなと思った。そしてその人はきっと、自分の分身のようなひとで。
共感ばかりから生まれた2人だからこそ、どうにもならない時間の問題で一緒にいることが苦しくなる、これはもうどうしようもないと思う、けど、二人にとって大事なことは結末ではない。もっと大事な日常がそこにあったから、だからこれからも生きていける。
栞