紫織

花束みたいな恋をしたの紫織のレビュー・感想・評価

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)
5.0
なんだこのエモい映画は。
絹ちゃんと麦くんて名前がまず良いし、それを演じるのがこのふたりって時点で最高なんだけど、サブカルが散りばめられてるところとか物でごちゃついてるけどまとまってる部屋の感じとかファッションとか台詞の言い回しとか全部全部好きだった。

穂村弘、いしいしんじ、小川洋子、ほしよりこなどなど、私の好きな人たちが出てきたのも嬉しかったー!
2人の会話に出てきた人の作品全部読みたくなったので、勢いで今村夏子を2冊買ってしまったほど。
あと絹ちゃんのお団子姿とか絶妙な色合いのチェックのパンツ(部屋着)とかハイウエストのだぼっとしたデニム。可愛すぎる!

信じられないぐらい価値観が合うふたりなんだけど、趣味より生活のことを重視し始める麦と今までのようにいたい絹の生活は次第にすれ違い始めて、別れを選択するまでの描写はめちゃくちゃリアルでうんうんと頷いてしまうほど。
どちらの気持ちも理解できる!
麦の、パズドラしかやる気になれないんだよって台詞が自分にも経験あるしなんか痛かった。
あ、あと麦が人生の勝算立ち読みしてるところはほんとに痛い(笑)
映画や本や音楽や芸術っていう、人生に必ずしも必要ないものにエネルギーを注げる余裕があるってすごく豊かなことなんだなと再認識。

他にも好きな言葉、シーンはたくさんあるけど書ききれない。
二度目観て、最初のイヤホンを一緒に使うカップルを注意しに行こうとするシーンが別れた後のことなんだって気づいておぉーとなった。
あ、付き合い始める前の告白のタイミングお互いはかってるシーンで、邪魔者が入るけど店員さんのミスでパフェが運ばれてくるところも好きだな。

あー書ききれない。
また観たい映画です!!
紫織

紫織