SYU

すべてが変わった日のSYUのレビュー・感想・評価

すべてが変わった日(2020年製作の映画)
4.0
2021/09/26
2021年88本目(劇場31本目)
監督 トーマス・べズーチャ
ケヴィン・コスナー
ダイアン・レイン

【正義か、それとも狂気か】

事故で息子を失った老夫婦、再婚相手の家に突如引越した義理の娘と自分達の孫に会いにいった2人が、やがて予想外の事件に巻き込まれていく様を描くスリラードラマ。

偶然にも前日イーストウッドの「許されざる者」をレビューしたが、同作や「グラントリノ」等に、非常に雰囲気が似ている様に感じた。

暴力と恐怖で弱者を支配する者、対して寡黙ながら強い決意でそれに立ち向かおうとする者。

しかし、大きく違うところは・・・



この作品、恐ろしく怖い、個人的には半端なホラーよりも断然怖かった。

確かに老夫婦の絆や、知り合った青年との交流も描かれ淡々と進む感じなのだが、全編を通じていいようの無い緊張感や不穏感が付き纏い、特に再婚相手の実家に行ったあたりからとてつも無く恐ろしく感じてしまい、
中盤からの展開には気がつくと手汗が凄くなり、決してつまらなくはないのだが、恐怖感からか早く終わって欲しいとまで思ってしまった。

見てるうちに、「わらの犬」そして「悪魔のいけにえ」をも思い浮かんだ一本、久々に心に来るサイコスリラーでした。

"無くし物のファイルが増えていく、それが人生"
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