私には小さい子供がいます。
サッカーボールを少年に渡す凪沙、
野菜をすすめる凪沙の「そうそう、人参もね」、
一果の夜のバレエ練習に付き合う凪沙、
一果の髪を梳かす凪沙、
全ての凪沙が、子と接している自分とピッタリと寸分ズレることなく重なり、
さらに、実母と対立して去っていく後ろ姿を見て、
凪沙の苦悩はとても他人事ではないのだと痛感して涙が止まりませんでした。
まるで自分を見ているようでした。
凪沙がトランスジェンダーだから心に響いたんじゃない。
草彅さんの演技が本当に本当に素晴らしかった。
台詞による明白な説明はありませんでしたが、
親になりたくても、どれだけ心で思っていても、育ての親にすらなれず社会的に認められない辛さを全身で表現されていると思いました。
(女性は子を産みたいというマジョリティ前提のもとの感想ですが…)
服部樹咲ちゃんはこの役の為に生まれてきたかのような奇跡でした。
今後も応援していきたいです。