ベビーパウダー山崎

Liberté(原題)のベビーパウダー山崎のレビュー・感想・評価

Liberté(原題)(2019年製作の映画)
3.0
陰茎はしごかれ、ケツ丸出しの女性は叩かれ続け、肛門を無我夢中で舐めまくる中年男性の面は醜く、排尿は作り物ではなく露出した性器からのスカトロプレイ。なにもかもが覗き見趣味でデカダン的。『ルイ14世の死』でも腐った足をわざわざ映していたセラの感性、フリークスとか死体写真をそのまま載せていたミリオン出版の雑誌「GON」の悪趣味に近い。どれだけグロテスクであろうと、森が仄かに明るくなる朝日の画で包めば「映画」になることをセラは知っているが、そのすべてを受け入れてしまう寛容な「映画」に恐れを抱かず、好き放題して甘えているうちはセラが敬愛する(キチガイじみた)作家に近づくことなど到底できないということはまだ分かっていない。