映画を先に観ていたら、苦しくて観きれなかったかもしれない。
由紀（北川景子さん）のフラッシュバックが起こる様子も、環菜（芳根京子さん）の狂気的なガラス越しの演技も、鬼気迫るものがあって張り詰めていて苦しかった。
我聞さん（窪塚洋介さん）は、原作よりさっぱりしていた印象。迦葉（中村倫也さん）に目を引かれた、彼もまた傷を負い、だからこそ由紀に惹かれたひとりなのだろうな、
幼少期から積み重ねられた自分で自分をしめる思い込みは、やがて大きな枷となって、自分の記憶を書き換え、何が自分の意思なのか混濁させてしまうのだな、ということをまざまざと見せつけられた。
明確な意志を持って刃物を握ったことがあるからこそ、他人事じゃ済まされない作品だったな…
そしてこの作品を幼少期に観ていたら、間違いなく公認心理師を目指していただろうな。
