すずきだいち

ちむぐりさ 菜の花の沖縄日記のすずきだいちのレビュー・感想・評価

4.5
ひとりの少女の透き通った目を通して今の沖縄を見つめた、ど直球のドキュメンタリー映画だ。いつの間にか当たり前になった沖縄の基地負担。沖縄のおじいおばあがやたらと明るいのは、多くの犠牲を払ってきた暗い影を知っているからだろうか。しかしその明るさにつけこんで、負担をしいてきたのが私たちの過去だったかもしれない。この不条理を続けて、沖縄の人々にいつまで無力感を抱かせるのか。少女の澄んだ眼差しが問うている。