悪いとかはないけど、めちゃいいかと言われれば、『うーん、、、』と言う感じ
エルビスの伝記というよりは、パーカー大佐のホラーといった方が自分にはしっくりくる
(ジョーズで一番魅力的なのが『ジョーズ』であるように)
何点か気になるところがあって、
一つ目は前半のエルビスがあまりにもキャラクターとして魅力が見えないところ。
何を大事にして、どんな欠点があり、何をしたいのか?
その辺の演出があまりなく、前半はほぼ『パーカー大佐の喰い物』になる描写ばかりで、なかなかエルビス自身の魅力が見えてこない。
二つ目は、音楽があまりに時代を無視してるのがどーしても気になってしまった。
音楽系伝記(歴史)ものは、徐々に流れる音楽が現代に向けてアップデートされるのを聴くのがひとつの楽しみだったりするが、初っ端からバチバチに現代音楽を流すので、そうした楽しみを味わうことができなかった。
また、こうした『最初から音楽が強い』ことで、エルビスの音楽家としての成熟が、劇中音楽から感じられなくなっていたようにも思う。
最後にエルビス自身の扱いが『人種融和の架け橋』と、『愛の深さ故に滅びた天才』のふたつのテーマとでぶつ切りになっているように感じた。
個人的にはトムハンクスはやっぱすげーー、、、という映画でした