祖母から母へ、母から私へ、我が家で代々受け継がれてきたKing of Rock
Elvis Aron Presley
バズ・ラーマンは男性を美しく撮るのが本当うまいなぁ。彼だから出来た、この煌びやかな世界をバックグラウンドに立つ一人がどんな神話を辿っていったのかをラーマンワールドで彩られる。
ピンクのオーバーサイズのスーツを着こなし黒人音楽で白人観客を魅了したかと思えば、黒(そしてピンクの)レースのシャツをも着こなす。青い瞳にも吸い込まれそうになる。
母への愛、妻と娘への愛だけでは足りなかったのだろうか。何千人からの黄色い声と称賛のために魂を削ったのだろうか。
私には音楽バカ(良い意味)として自分の情熱が向かう方向に突き進む燃えるような魂の声にしか聞こえなかった。
International の舞台でリハーサルするシーンはとても好きだ。バックコーラス、オーケストラ、バンド、映画だけでこの臨場感と楽器から感じる振動があったら、本物を見た母が羨ましくて仕方なくなった。
Suspicious mindが自分のことのように歌う姿はまだそれが自分なのか気づいてないようにも聴こえて胸が痛かった。
スターダムになるための引き換えが余りにも大きい。それは時代は関係ない。
そして‼︎オースティン・バトラー‼︎
あのキャリーの高校時代の彼氏として登場した青年が、タランティーノに見出され、ラーマンのElvisを勝ち取り演じるまでを見守ることが出来たのはとても嬉しい。これだけ偉大な人を演じるプレッシャーを考えたら私が倒れそうだ。見事に自分を抹消せずに演じ、歌い、魂も見せてもらった観客としてとても幸せでした。
サントラはremixから原曲まで幅広く、個人的には一番好きなIf I Can DreamをMåneskinがカバーしてるのが熱い。