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エルヴィスのたむたむのレビュー・感想・評価

エルヴィス(2022年製作の映画)
3.6
「脚のない鳥は、空を飛び続けるしかない」

”キング・オブ・ロックンロール”と称され、今なおアメリカを代表するスター、エルヴィス・プレスリーの生涯を描いたバス・ラーマン監督作。

一言でいうと劇場案件でしたね…これは。
ワンダイレクションのハリー・スタイルズに競り勝ち、主演の座を射止めたという、オースティンの成り切りっぷりが見事。特に、終盤の貫禄すら備わった風貌は見違えるほど。
『ボヘミアン・ラプソディ』でラミ・マレックにフレディ・マーキュリーを完コピさせた振付師仕込みの圧巻パフォーマンスと熱量は、きっと映画館で観たらスコア跳ね上がったはず…!

「世界で最も売れたソロ・アーティスト」=エルヴィスの売り上げ半分を搾取し、彼を飼い殺しにした張本人でありマネージャー兼プロモーター=トム・パーカーのマーケティング戦略にも舌を巻く。そんな極悪人に扮したトム・ハンクスの別人級演技にも釘付け…

ただ、本編はエルヴィスではなくパーカーの視点で語られているため、どちらかというと客観的な描かれ方がされており、手法は『アマデウス』や『ジョーカー』を思わせる。なので「伝記映画」としては少し薄味かな…という気がしないでもない。

冒頭からエンドロールまで、”らしさ"全開⭐︎この監督は色の使い方や画面演出に並々ならぬ拘りを感じるのですが、本作でもセンス炸裂。
いやはや至福でございました♡

ちなみに、エルヴィスの曲でお気に入りは…
♪”A Little Less Conversation"と
♪"Can't Help Fall in Love"です(´﹀`)
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