おまんちゃん

未来を写した子どもたちのおまんちゃんのレビュー・感想・評価

未来を写した子どもたち(2004年製作の映画)
4.1
めちゃくちゃ観てよかった。

この作品を見て思ったのが、例えばいじめられていたとして私たちには「逃げる」という選択肢があるし、それって「学校に行かない」とか「会わないようにする」とかそんなことだけど、この子達は生まれながらにある種人生が決まっていて、「逃げる」ということが「決められた人生を生きる」ということなのかと。
逃げるということが「犯罪を犯す」ことと直結してしまう世界。

逆だろ!と。すごいなと。

みんな「決められた人生」から逃げたくて、お母さん、お父さんみたいになりたくなくて、だから学校に通いたいとか、未来を諦めたくないとか思ってるんだけど。
出来ることは祈ることだけ。

お父さんは違法薬物ばかりやっていてお母さんは売春婦をして客に殺される。
それを知ってもなお、その人生しか選べない。

そんな子供たちがこの世の中に死ぬほどいるんだなって。
そう考えると、自分が行動を起こせばなんとかなる範疇にいるってだけでめちゃくちゃ幸せだよなって。
(もちろん加減はあると思う!)

そんな中、ザナさんに出会って写真を撮ってみて、「写真家になりたい」って選択肢が増えたことって本当に素晴らしいことだなと。
あの街で生きていたら、「大人の職業」って売春婦とか八百屋とかそんなんしか知らないで、目指すものもその「知ってる職業」の中から「まだマシなやつ」を選んで生きていくんだろうなと。

大きな夢が見つかって、希望が見えた終わり方でよかったと思ったら最後に学校を辞めちゃった子とか結局売春婦になった子とかもいて。

結局たくさんの選択肢がある中で自分で判断するにも教育を受けていない状態だと何が良くて何が悪いかなんてわかんないよな。教育大事。