たむたむ

ザ・ウェイバックのたむたむのレビュー・感想・評価

ザ・ウェイバック(2020年製作の映画)
3.5
『サウスポー』観た流れで見放題終了間近の鑑賞。

元バスケットボールの天才プレーヤーとして有望視されていた男が、いつしか酒に溺れ、結婚も人生への希望も失っていた矢先、母校のバスケットボール部コーチに就任したことで、選手たちと向き合いながら再起する姿を描いたドラマ。

主人公ジャック・カニンガムに扮するのは、自身もアルコール依存症を克服した経験を持つベン・アフレック。そのジリジリとした演技は、まさにリアル。同じバスケットボールを題材にした近年公開作『AIR』ではスリムな体型でしたが、本作では貫禄たっぷりな出立ちで、まるで別人(°_°)

本作、スポーツドラマとしては全体的に凄く淡白。
あくまでジャックの再起がメインなので、バスケシーンの演出ふくめアッサリ纏まっており、スポ根のような熱い展開を期待すると、味気なく感じてしまうかも。ただ、その地味で淡々とした演出には、アルコール依存症の真の怖さが感じられます。

夕暮れをバックに、自ら放ったシュートが高い放物線を描きながらリングに吸い込まれていく───美しくも静かな、深い余韻を残すラストシーンに、本作の魅力が詰まっている気がしました。
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