よもよもよもこ

子どもたちをよろしくのよもよもよもこのレビュー・感想・評価

子どもたちをよろしく(2019年製作の映画)
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あえて点はつけず。
映画の出来ではなく、こうした内容を提示することに意味のある映画だと思うから。

見ていて何度、救いが来ないかと思ったことか。ちょっと声かけるだけでも、ちょっと気にかけるだけでも救われたかもしれないのに。どこにもそのちょっとがなく、すり抜けてしまった。近所のおばちゃんでもいいし、学校の先生でもいい、店の人でもいい。"子どもたちをよろしく" - 親や先生だけじゃない、むしろ家庭や学校の呪縛で苦しむ子どもたちを救えるのはそれ以外の人だ。日本は"家族"を聖域にしすぎてないだろうか。子どもができたから親になる訳じゃないし、その役割を担えない人も大勢いることを認識した上で"家族"を定義し直した方がいい。そうすれば近所の大人や、公のサポートがもっと介入しやすくなるんじゃないか。あとは外部の大人にSOSを出すチャンス、大人が受け取るチャンスは多い方がいい。そういう意味でもサードプレイス的な場所づくりも大切なんだろうな。避難場所、居場所としても。コロナ禍で子どもの自殺が増えている。こういう映画を通じて、(自分も含め)周りの大人の気付きが増えてほしいと思う。