超絶良作！
山田孝之って本当にカメレオン俳優だなーって思いました。
全裸監督、ウシジマくん、そして妻を亡くしたお父さん役。
本当になんでもできる、才能溢れる俳優。
父子家庭の大変さが描かれているのかなと思いきやもっと広く「生と死と家族」だった。
残業できない難しさ、時間がないを言い訳にしてだっこする時間がないこととか、母の日にどうやってお母さんの似顔絵を描くかなど最初の方は父子家庭の難しさが描かれていたのですが、
広末涼子さん演じるナナさんが出てきたあたりから血縁関係がない親についてテーマが移り広く家族というテーマに切り込む。
ナナと娘のステップマザーの関係、健一と國村さん演じる義父のステップファザーの関係。
國村隼さんほんとによかったなぁ。
実の息子のように思っていて、ナナさんと健一をくっつけようとしたあたりなんかとってもよかった。
そして、またテーマは移り変わり、「生」と「死」に。
義父が病気にかかって死ぬときに、孫に会うことを拒否します。
悲しい思い出をこれ以上増やさせたくないと。
でも死んだからといって思い出が消えることはない、永遠に生き続けているから一緒に育ててほしいと健一が言うところが感動した。
妻を亡くして、果たして妻はいないことになるのか、いや違うんです！
妻と一緒に娘を育ててきた。
そんな健一だからこそ言える言葉だったと思います。
よくできた作品でした。
