Nasu

さよならテレビのNasuのレビュー・感想・評価

さよならテレビ(2019年製作の映画)
4.5
テレビマンが作ったテレビを風刺したドキュメンタリー。

とにかく「スゴい」ドキュメンタリー作品だと、話題になっていたのと、東海テレビのドキュメンタリーの素晴らしさは知っていたので、どうしても見たかったDVDにならない幻の作品。
やっと見れた!

張り詰めた現場。数字と残業時間の矛盾。報道の在り方。我々が見たくても見れなかった裏側を次々と出される。
しかし、あまりに綺麗な構成、まとまった三人の結末に故意のようなモノを感じ少し冷めたところで、それも予想済みとばかりのあのラスト。すごい。

とはいえ、あの三人の言葉と姿勢に嘘は無かったと思う。慎重派のアナウンサー福島さん、報道への熱い意志を持つ契約社員澤村さん、初々しい新人ディレクターの派遣社員渡邉さん。三人ともなんとも不器用で応援したくなる。

21歳の私にとっては夕方の報道番組はつまらないものだ。でも、あの愛しい彼らの作るものをきちんと見ることなく、メディアを「マスゴミ」の一言で片付けたくはないと思った。
テレビが本当に終わるまでは、見届けたいと思う。
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