あじと

さよならテレビのあじとのレビュー・感想・評価

さよならテレビ(2019年製作の映画)
1.9
職業体験ものとしては面白く、撮影・編集も丁寧になされていてよかったのけど、
それを前提に、以下は強く感じた違和感を羅列

テレビに全幅の信頼を置いていない世代の自分にとっては、終始「だろうな」という感想しか持てなかった
そしてこの冷めた距離感は、さよならなんて大仰な態度ではなく、静かに緩やかに後ずさりしていった結果に過ぎないのだからより深刻だと思う

それだけで済むならいいのだけど、そんな想定内のシーンを撮りたいがために、出演者達の生活やプライドが踏みにじられているところが胸糞悪い

結局密着してるのはスケープゴートとして利用されたアナウンサーと、立場の弱い契約・派遣社員のみで、実生活における監督との関係は、上司と部下、雇用主と雇用者の関係
内部告発、なんて言葉も使われているが、厳密には後ろ二人は内部ですらない

最後の裏切りも、ドキュメンタリーの終わらせ方の難しさを知っている人達が安易に選び取ったオチらしきもの、としか感じられず、言い訳にも思える

せめて利益の一部は出演者の3人に渡ってくれることを祈る…
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