ハニーランド 永遠の谷のニコニコのネタバレレビュー・内容・結末

久しぶり最高の映画に出会った。
主人公がしている自然と共存しながらの生活はとても興味深くて新鮮だった。
生まれた時から文明の恩恵を受け続けている自分にとっては夜になると明かりがなくなりロウソクの火を頼りにすることも魅力的だと思った！
2人の生活はなんだかとても閉鎖的ですこし寂しくもあった。
お母さんのほうはもう耳もあまり聞こえておらず体が衰えていて外に出ることもできず1日を布団の上で終えていた。
2人の閉鎖感と、大人数家族の交わりが見ていてまた、悲しかった。
ひとりの人間が「老いていく」ということをひしひしと感じて胸がくるしかった
だれしもが老いていくことは避けられないことだが死に向かって歩みを止められない老いたお母さんとそれを見つめる娘の2人きりの生活はどこかかなしい。そんな娘も、私には老いて見えた
食事のシーンも印象的だった。
2人の食事シーンは食べ物があまりおいしそうに見えなかった
生きるために食べる、という感じで食事の喜びを感じているようには見えなかった。
ドキュメンタリーで、ここまで人生の大事な部分を切り取っているものを久しぶりに観て胸が熱くなったし、消化し切れない熱いものが胸の奥に残っている。

最後になぜか好きだったシーンは、主人公が街に出て買った栗色の髪染めを使うシーン。これがとても良かった。
「私もおしゃれしたいのよ」と母親に言う。
少女のような心の柔らかい部分を見たような気がした。